LoRa E220 + M5StickC Plus2で無線相互通信する方法

LoRaE220-JPの使い方アイキャッチ

LoRa無線ユニット「LoRaE220-JP」を使用して「M5StickC Plus2」で長距離無線通信(遠隔操作でLチカ)する方法をサンプルプログラムを使って詳しく紹介します。

今回使用する無線通信は「プライベートLoRa(独自LoRa)/P2P」です。
標準化された「LoRaWAN」ではないため、自由度は高いですがモジュールごとに通信仕様が異なり「E220」以外のモジュールを搭載した機器との互換性がありません(通信仕様を合わせるのが大変)。
このため、今回は同じ無線ユニット「LoRaE220-JP」を2つ使って動作確認しています。
無線ユニットの動作確認には「M5StickC Plus2」を使用するため、「LoRaE220-JP」と「M5StickC Plus2」の組み合わせが2セット必要です。

「M5StickC Plus2」の使い方は以下のリンクで詳しく紹介しています。

M5StickC Plus2の使い方、初期設定、旧モデルとの違い等サンプルプログラムで詳しく紹介
M5StickCの最新版M5StickC Plus2について、旧モデルとの違いを確認しながら、初期設定や端子配列、機能、使い方をサンプルプログラムで詳しく紹介します。
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1.LoRaとは

LoRa」とは、「semtech社」が開発した変調方式(電波の飛ばし方)です。
長距離無線(Long Range Radio)を実現することから「Long Range」を略して「LoRa」と呼ばれています。

「LoRa」はWi-Fiのような高速通信はできませんが、遠くまで電波が届くのに省電力であることが特徴です。

通信距離は、壁の無い見通しの良い条件では「数km〜数十km」の通信が可能で、「数m〜数十m」のWi-FiやBluetoothより、はるかに遠くへの無線通信が可能で、ノイズにも強く障害物の影響も受けにくい変調方式です。

しかし、通信速度は「数百bps〜数kbps程度」と遅いため、動画や音声の通信には不向きです。
その代わり消費電力は少ないので、電池で駆動するデバイスで小さなデータを送信する用途には最適で以下のような用途で使用されます。

主な用途、農業(温度・湿度・土壌センサー)、河川の水位監視、工場の設備監視(IoT)、スマートメーター、位置情報トラッカー、防災センサー(地滑り・浸水など)
「LoRa」を使った通信の種類には「LoRaWAN」と「プライベート(独自)LoRa」があり、主な違いは以下になります。
・LoRaWAN:
  LoRaを使ったネットワークのルール(プロトコル)で、完成された通信規格。
・プライベート(独自)LoRa:
  LoRaを使って、独自の通信プロトコルを自作して行う通信。
今回ここで使用するのは「プライベート(独自)LoRa」です。
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2.無線ユニットLoRa E220-JPについて

無線ユニット「LoRa E220-JP」について、外観や通信仕様について詳しく紹介します。

詳細仕様は使用されているモジュール「E220-900T22S(JP) 」の以下のデータシートを参照してください。

・外観

LoRaE220-JP外観

梱包状態は上写真のようになります。
アンテナもコンパクトに収まっています。

LoRaE220-JP外観

中身は「本体」と「専用アンテナ」、「Groveコネクタ配線」です。

LoRaE220-JP外観

アンテナはネジ式で、取り付けると全長は約18cmになります。

LoRaE220-JP外観

アンテナは45°と90°に折りたためて回転もできるため、電波状況に合わせて調節できます。

LoRaE220-JP外観

制御デバイス(今回はM5StickC Plus2)との接続には「Groveコネクタ配線」で行い、「UART通信」で制御されます。

技適番号については本体に記載されていますので安心して使用できます。
設定についても専用のライブラリを使用すれば、日本の電波法の範囲内での設定しかできないため、専用のライブラリ(M5-LoRa-E220-JP)での使用をおすすめします。

・通信仕様

今回使用する「M5Stack」社製の「LoRaE220-JP」の仕様について詳しく紹介します。

このユニットには「220-900T22S(JP)」 という技適取得済みのLoRaモジュールを搭載しており、内部で最低限の配線済みで「UART通信」を行うための「Groveコネクタ配線」をデバイスに接続するだけで使用することができる「LoRa無線通信ユニット」です。

主な使用は以下表のようになります。

項目内容
搭載モジュールE220-900T22S(JP)
技適Telec 認証(001-P01730)
周波数帯920MHz(920.6〜928.0 MHz)
変調方式LoRa(Semtech LLCC68)
最大送信出力13 dBm(約20mW)
受信感度標準 約 −124 dBm(SF/BW条件により異なる)
通信距離最大約5km(障害物なし条件、環境による)
通信方式UART(シリアル通信)
動作モード4種類(DIPスイッチで切替)
電源電圧5V(5.5V超で破損の可能性あり注意)
サイズ71.4 × 24.0 × 8.0 mm
重量19.2 g

通信方式は「P2P(固定通信)モード」と「TT(透過)モード」の2つが設定可能です。
この2つの違い、使い方は以下表のようになります。

モード役割どんなときに使う?
P2Pモード
(固定通信モード)
LoRa無線のパラメータ(周波数・SF・BWなど)を固定して、
決めた相手(アドレス&チャンネル&暗号化キー:ヘッダー情報として送信)を
選択して複数デバイスと通信できるモード
センサー同士のP2P通信
固定ネットワーク
TTモード
(透過モード)
UARTで受け取ったデータをそのまま無線に流す。
シンプルなシリアル無線通信モードで、自身のアドレス&チャンネル&暗号化キー
(ヘッダー情報不要なデータ送信)と同じデバイスと通信するモード
小規模な構成で手軽に簡単に
無線通信したい場合
今回は「P2Pモード」で動作確認しています。
設定変更で「TTモード」での動作確認も可能です。

無線ユニット「LoRa E220-JP」は使用前に単体で通信設定を行っておく必要があります。
出荷時に初期設定済みですが、自由に使用するためには設定方法について知っておく必要があるため、設定方法について紹介します。

設定は「UART通信」で行います。ライブラリを使用すれば簡単に設定できるため、詳細は「データシート」またはページ下の「サンプルプログラム(ライブラリ使用)」を参照してください。

無線ユニットの通信設定のレジスタ構成は以下表のようになります。
ライブラリを使用しない場合は、各レジスタの内容を「UART通信」で書き換えて設定します。

LoRaE220-JP設定レジスタ構成

以下表右の「Setting」は今回動作確認に使用したサンプルプログラムの設定内容です。
「Default」は無線ユニットの出荷時の初期設定の内容です。

LoRaE220-JP設定レジスタ設定内容

動作確認に使用した設定内容の詳細は、初期設定の内容と比較して以下表のようになります。

設定内容動作確認設定
Setting
工場出荷時設定
Default
デバイスアドレス0x0000h
UARTボーレート
パリティ
9600 bps
8N1 (固定)
Air Data Rate62,500bps
SF (拡散率)SF9SF5
BW (帯域幅)125kHz500kHz
サブパケット長200byte
RSSI 環境ノイズの有効化有効無効
送信出力13dBm
周波数チャンネル920.6MHz923.8MHz
RSSI バイトの有効化有効無効
WORサイクル2000ms
暗号化キー0x0000h

ライブラリを使用せずに「UART通信」で設定するための書き込みコマンドは以下になります。
前半3byteで「書込みコマンド」と「書き込み開始アドレス」、「レジスタ数」を指定して、続けて各アドレスの設定内容を記述してUARTで送信することで設定を行うことができます。

C0 00 08 70 20 00 C3 00 00
C0 00 08 = [書き込みコマンド] [書き込み開始レジスタ] [書き込みレジスタ数]
70 20 00 C3 00 00 = レジスタアドレス00h〜07hの内容

設定書き込み時は、以下画像の無線ユニット本体のディップスイッチ「M0、M1」をOFF(Configモード)にしておく必要があります。
LoRaE220-JP外観

無線ユニットの裏側には設定を行うためのディップスイッチ「M0、M1」の設定内容が記載されています。

LoRaE220-JP外観

設定は「M0、M1」スイッチの組み合わせで上画像のように行いますが、これだけでは少々分かりにくいです・・・。

通信設定を行う「M0、M1」スイッチの内容は以下になります。

LoRaE220-JP通信モード切換え

ノーマル(通信)モード
設定完了後はこのモードで通信可能

LoRaE220-JP通信モード切換え

WOR受信モード
WOR有効、送信不可

LoRaE220-JP通信モード切換え

WOR送信モード
WOR有効、送受信可能

LoRaE220-JP通信モード切換え

Config(設定)モード
設定の書込みや読み出し時はこの設定で行う。

WOR(Wake onRadio)」とは省電力のための通信設定です。
このモードにしておくと、通常は
スリープに近い低消費電力状態で、一定周期ごとに 一瞬だけ受信回路をON にし“起こし信号”が来ていたら起床&本受信を行い必要な処理をすることで電池の消費を節約することができます。
※今回の動作確認では使用していませんので、必要に応じて設定して使用してください。
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3.開発環境の準備

サンプルプログラムを使用して動作確認するためのデバイスの準備や開発環境の準備、初期設定について紹介します。

・M5StickC Plus2の準備

「M5StickC Plus2」については以下のリンクで詳しく紹介していますので、参考にして初期設定を行なってください。

M5StickC Plus2の使い方、初期設定、旧モデルとの違い等サンプルプログラムで詳しく紹介
M5StickCの最新版M5StickC Plus2について、旧モデルとの違いを確認しながら、初期設定や端子配列、機能、使い方をサンプルプログラムで詳しく紹介します。

・Arduino IDEのインストール

「Arduino IDE」はプログラムの作成、書き込みを行う開発環境です。
インストール方法や使い方については、以下のリンクで詳しく紹介しています。

Arduino IDE 2のインストール方法、初期設定、使い方
バージョンアップして使いやすくなったArduino IDE 2のインストールから使い方まで詳しく紹介、便利な機能やM5Stack、ラズパイPicoでの使用方法も紹介します。
M5StackシリーズのためのArduino IDEのインストール方法と初期設定、使い方紹介
ArduinoIDEバージョン2のインストール方法から初期設定、スケッチ例の書き込み、コピペでの使い方まで詳しく紹介します。インストールはArduinoでも同じです。

・ライブラリについて

今回使用するライブラリは下表のようになります。
開発環境「ArduinoIDE」でインストールしておいてください。

ライブラリ名用途バージョン検索名
M5UnifiedM5Stack共通ライブラリ0.2.11M5Unif
M5GFX液晶画面制御用0.2.17M5G
M5-LoRa-E220-JPLoRaユニット制御用1.0.1m5-lora-e220
バージョンは基本的に最新のものをインストールしてください。
ここで紹介している「サンプルプログラム」が動作しない場合は上表のバージョンで動作確認してみてください。

4.動作確認

サンプルプログラムを使用したLoRa無線相互通信の動作について紹介します。
お互いのLEDランプのON/OFFを、ボタン操作によって遠隔操作します。

「サンプルプログラム」には、ライブラリ(M5-LoRa-E220-JP)を使用したものと、ライブラリ未使用で「UART通信」で直接無線ユニットの設定を行なったものを準備しました。動作はどちらも同じです。
ライブラリ未使用のサンプルプログラムの方では、無線ユニットの使い方の理解がより深まると思いますので、興味のある方はそちらも確認してみてください。

・動作紹介

サンプルプログラムを書き込んだ時の動作について詳しく紹介します。

「M5StickC Plus2」と無線ユニット「LoRaE220-JP」は下画像のように「Groveコネクタ」配線で接続します。

LoRaE220-JP動作確認M5StickC

送受信テストのために、下写真のように同じ組み合わせが2セット必要です。

LoRaE220-JP動作確認M5StickC

サンプルプログラムを書き込む前に、無線ユニット「LoRaE220-JP」は初期設定が必要です。
下画像のように無線ユニット本体のディップスイッチを切り替えて、初期設定を行なってください。

LoRaE220-JP無線ユニット初期設定
無線ユニットの初期設定は初回のみ、またはユニットの設定を変更する場合に行います。
初期設定完了後は常時「ノーマルモード」で通信を行うことができます。

LoRaE220-JP通信テスト

電源ON時には上記のように「int error」が表示されます。初期設定がまだの場合は本体のスイッチ「M0、M1」をOFFにして初期設定を行なってください。
初期設定済みの場合は本体ボタンを押してスキップしてください。

LoRaE220-JP通信テスト

本体のスイッチ「M0、M1」が「Configモード」で初期設定が完了すると上写真のように「Init succeeded」が表示されます。
初期設定後は本体スイッチを「ノーマルモード」に切換えておいてください。

LoRaE220-JP通信テスト

上写真下側の「M5StickC」の正面ボタンAを押すと上側の「M5StickC」側面の赤色LEDが点灯します。

LoRaE220-JP通信テスト

上写真下側の「M5StickC」の側面ボタンBを押すと上側の「M5StickC」側面の赤色LEDが消灯します。

液晶画面には「Send msg:」で送信メッセージ「ON:LED点灯コマンド」「OFF:LED消灯コマンド」が送信されたことが確認できます。
送信が無事完了すると相手側から「recv data:」で受信メッセージ「LED _ON_OK!」「LED_OFF_OK!」が確認でき、相手側のLEDの状態が変化したことが確認できます。
LoRaE220-JP通信テスト

同様に上写真上側の「M5StickC」の正面ボタンAを押すと下側の「M5StickC」側面の赤色LEDが点灯します。

LoRaE220-JP通信テスト

同様に上写真上側の「M5StickC」の側面ボタンBを押すと下側の「M5StickC」側面の赤色LEDが消灯します。

「液晶画面のRSSI(Received Signal Strength Indicator):〜dBm」は受信電波強度を表します。
単位は「dBm(デシベルミリワット)」で、マイナスの値で表され、0に近いほど強い電波で、通信品質の目安は以下のようになります。
 −50−80dBm 非常に良好 近距離・安定通信
 −80 ~ −100 dBm 良好 実用上問題なし
 −100 ~ −120 dBm やや弱い 通信できるが不安定になる可能性あり
 −120 dBm 以下ギリギリ or 通信不可 LoRaの限界付近
※アンテナが近すぎたり接触していると-256dBmと表示されます。
実際に1台を自宅2Fの部屋の中に置いて、もう1台を持ちながら歩いてみました。「-100dBm」までは問題なく通信ができていましたが、「-120dBm」に近づきこれを超える数値が出るようになると通信ができなくなりました。
住宅街で部屋の中との通信で壁の多い環境でしたので通信距離は400m程でした。
km単位の長距離通信を行うには、壁の影響を受けないようにLoRa無線ユニットをできるだけ高い位置で外に配置する必要がありそうです。

・サンプルプログラム(ライブラリ使用)

ライブラリ(M5-LoRa-E220-JP)を使用したサンプルプログラムは以下になります。
コピペで貼り付けて実行してください。コピーは下の黒塗り部右上のアイコンクリックでもできます。

#include <M5Unified.h>        // M5Unified ライブラリ
#include "M5_LoRa_E220_JP.h"  // LoRa E220 JP ライブラリ

#define LED 19  // 本体LED
M5Canvas canvas(&M5.Display); // メモリ描画領域表示(スプライト)のインスタンス作成

LoRa_E220_JP lora;  // LoRa E220 インスタンス作成
struct LoRaConfigItem_t config; // LoRa E220 設定構造体
struct RecvFrame_t data;        // 受信データ構造体

// 関数プロトタイプ宣言
void LoRaRecvTask(void *pvParameters);  // 受信タスク

// グローバル変数宣言
String data_str = ""; // 受信データ保存用文字列

// ログ表示関数(メモリ描画領域とシリアル出力両方に表示)
void print_log(String info) {
  canvas.println(info);     //  メモリ描画領域にログ追記
  canvas.pushSprite(0, 0);  // 画面に反映
  Serial.println(info);     // シリアル出力
}

// メッセージ送信関数
void send_message(String msg) {
  if (lora.SendFrame(config, (uint8_t *)msg.c_str(), msg.length()) == 0) { // メッセージ送信を実行して成功なら
    print_log("Send msg: " + msg); // 送信ログ表示
  } else {
    print_log("Send failed.");  // 送信失敗ログ表示
  }
}

// 初期設定 ***********************************************
void setup() {
  auto cfg = M5.config();       // M5Unified設定取得
  cfg.serial_baudrate = 115200; // シリアル出力初期化
  M5.begin(cfg);                // M5Unified初期化

  // 出力端子設定
  pinMode(LED, OUTPUT);   // 本体LED赤
  digitalWrite(LED, LOW); // 本体LED初期値OFF(LOW)

  // 液晶画面の初期設定
  M5.Display.begin(); // M5.Display初期化
  M5.Display.fillScreen(BLACK); // 背景色
  M5.Display.setRotation(1);    // 画面向き設定(USB位置基準 0:下/ 1:右/ 2:上/ 3:左)
  canvas.createSprite(M5.Display.width(), M5.Display.height()); // canvasサイズ(メモリ描画領域)設定(画面サイズに設定)

  canvas.setFont(&fonts::Font2);          // フォント指定
  canvas.setTextScroll(true);             // 文字スクロール有効化
  canvas.println(">>LoRa E220 JP TEST");  // タイトル表示
  canvas.pushSprite(0, 0);                // 画面に反映

  delay(1000);  // シリアル通信安定化待ち
  // LoRa E220 の UART 設定(Grove: RX=33, TX=32)
  lora.Init(&Serial2, 9600, SERIAL_8N1, 33, 32);

  lora.SetDefaultConfigValue(config); // デフォルト設定値読み込み

  // LoRa E220 初期設定値(日本国内向け推奨設定)
  config.own_address              = 0x0000;           // 自分のアドレス
  config.baud_rate                = BAUD_9600;        // 通信速度(9600bps推奨)
  config.air_data_rate            = BW125K_SF9;       // 空中伝送速度(SF7〜11、大きいほど長距離だが遅い。9が安定)
  config.subpacket_size           = SUBPACKET_200_BYTE; // サブパケットサイズ(200byte MAX)
  config.rssi_ambient_noise_flag  = RSSI_AMBIENT_NOISE_ENABLE;  // RSSI環境雑音表示有効
  config.transmitting_power       = TX_POWER_13dBm;   // 送信出力(13dBmは日本の法規に準拠した最大値)
  config.own_channel              = 0x00;             // 自分のチャンネル
  config.rssi_byte_flag           = RSSI_BYTE_ENABLE; // RSSIバイト表示(ENABLEで受信データ末尾にRSSI値を含める)
  config.transmission_method_type = UART_P2P_MODE;    // 通信方式 P2Pモード(UART_TT_MODE:トランスペアレントモード)
  config.lbt_flag                 = LBT_DISABLE;      // LBT無効
  config.wor_cycle                = WOR_2000MS;       // WORサイクル(WOR通信未使用ならなんでもOK)
  config.encryption_key           = 0x0000;           // 暗号化キー ※同じ暗号化キー同士でのみ通信可能
  config.target_address           = 0x0000;           // 相手のアドレス
  config.target_channel           = 0x00;             // 相手のチャネル

  // 初期化処理
  if (lora.InitLoRaSetting(config) != 0) { // 初期化失敗なら
    print_log("Init error, SW M0,M1 to OFF"); // 設定モード切換え案内
    print_log("or click Btn to skip");  // ボタン押下で初期化スキップ案内
    while (lora.InitLoRaSetting(config) != 0) { // 初期化失敗
      M5.update();  // ボタン状態更新
      if (M5.BtnA.wasPressed() || M5.BtnB.wasPressed()) {
        break;
      }
    }
  }
  print_log("Init succeeded, SW M0,M1 to ON");
  print_log("Click Btn to Send Data");

  // マルチタスク処理開始
  xTaskCreateUniversal(LoRaRecvTask, "LoRaRecvTask", 8192, NULL, 1, NULL, APP_CPU_NUM); // 受信タスク
}

// メインループ ***********************************************
void loop() {
  M5.update();  // ボタン状態更新

  // ボタンA処理
  if (M5.BtnA.wasPressed()) {
    send_message("ON"); // LED点灯コマンド送信
  }
  // ボタンB処理
  if (M5.BtnB.wasPressed()) {
    send_message("OFF");  // LED消灯コマンド送信
  }

  // 受信データ処理
  if (data_str == "ON") { // LED点灯コマンド受信なら
    digitalWrite(LED, HIGH);      // 本体LED赤点灯
    send_message("LED_ON_OK!");   // 返信メッセージ送信
    data_str = "";                // 受信データクリア
  } else if (data_str == "OFF") { // LED消灯コマンド受信なら
    digitalWrite(LED, LOW);       // 本体LED赤消灯
    send_message("LED_OFF_OK!");  // 返信メッセージ送信
    data_str = "";                // 受信データクリア
  }
  delay(100);
}

// 受信タスク
void LoRaRecvTask(void *pvParameters) {
  while (1) {
    if (lora.RecieveFrame(&data) == 0) {  // 受信成功なら
      // 受信データを文字列として格納
      String msg = "";
      for (int i = 0; i < data.recv_data_len; i++) {  // 受信データ表示
        msg += (char)data.recv_data[i];
        // Serial.printf("%c", data.recv_data[i]);
      }
      data_str = msg; // 受信データをグローバル変数に保存
      print_log("recv data: " + msg); // 受信データ表示
      print_log("RSSI: " + String(data.rssi) + " dBm"); // RSSI表示
      Serial.flush(); // シリアル出力フラッシュ
      canvas.pushSprite(0, 0);
    }
    delay(1);
  }
}

・サンプルプログラム(ライブラリ未使用)

ライブラリ未使用のサンプルプログラムは以下になります。
コピペで貼り付けて実行してください。コピーは下の黒塗り部右上のアイコンクリックでもできます。

#include <M5Unified.h>  // M5Unifiedライブラリ
#define LED 19  // 本体LED

HardwareSerial LoraSerial(2); // UART2を使用(RX=33, TX=32)

// 固定送信モードの宛先アドレスとチャンネル設定
uint8_t header[3] = {0x00, 0x00, 0x00};  // 送信先アドレスH,L + チャンネル ※アドレス0xFFFFならブロードキャスト
// グローバル変数宣言
String data_str = ""; // 受信データ保存用文字列

// ログ表示関数(液晶画面とシリアル出力両方に表示)
void print_log(String info) {
  M5.Lcd.println(info); // 画面出力
  Serial.println(info); // シリアル出力
}

// メッセージ送信関数
void send_message(const String& msg) {
  LoraSerial.write(header, 3); // 固定送信モードの宛先アドレスとチャンネル(ヘッダー)送信
  LoraSerial.print(msg);       // メッセージ本体を送信
  print_log("Send: " + msg);   // ログ表示
}

// 初期設定 *********************************************
void setup() {
  auto cfg = M5.config();       // M5Unified設定取得
  cfg.serial_baudrate = 115200; // シリアル出力初期化
  M5.begin(cfg);                // M5Unified初期化

  // 出力端子設定
  pinMode(LED, OUTPUT);   // 本体LED赤
  digitalWrite(LED, LOW); // 本体LED初期値OFF(LOW)

  // UART2初期化(LoRa E220用)
  LoraSerial.begin(9600, SERIAL_8N1, 33, 32); // RX=33, TX=32 ※Groveコネクタ端子指定
  delay(1000);  // シリアル通信安定化待ち

  // 画面表示設定
  M5.Lcd.setRotation(1);          // 画面回転設定
  M5.Lcd.setFont(&fonts::Font2);  // フォント設定
  M5.Lcd.setTextScroll(true);     // 文字スクロール有効化

  print_log("LoRa E220 JP TEST"); // ログ表示
  print_log("Init Start");

  // LoRa通信 設定書込み(日本国内向け推奨設定)
  uint8_t writeCmd[11] = {0xC0, 0x00, 0x08, // 書込みコマンドC0, 開始Add, 書込みByte数
                          0x00, 0x00,  // ADD_H, ADD_L ※自分のアドレス
                          0x70,   // 7-5bit:UART設定 9600bps(推奨) / 4-0bit:空中伝送速度 125kHz_SF9(安定通信向け)
                          0x20,   // 7-6bit:パケットサイズ 200byte(最大) / 5bit:RSSI環境ノイズ有効 / 4-2bit:none / 1-0bit:送信出力電力 13dBm(最大)
                          0x00,   // 周波数チャンネル 920.6MHz(BW125kHzの時)
                          0xC3,   // 7bit:RSSIバイト有効 / 6bit:固定送信(P2P)モード /5-3bit:none / 2-0bit:WORサイクル2000ms ※トランスペアレントモードは0x83
                          0x00, 0x00}; // KEY_H, KEY_L ※同じ暗号化キー同士でのみ通信可能
  LoraSerial.write(writeCmd, 11); // 書込みコマンド送信
  delay(1000); // 書込み完了待ち

  // 設定モード(M0,M1スイッチOFF)なら設定完了結果を表示(FF FF FFはエラー)
  if (LoraSerial.available()) { // 返答があれば
    while (LoraSerial.available()) {  // 返答を読み取る
      uint8_t b = LoraSerial.read();  // 受信バイト取得
      Serial.printf("%02X ", b);  // シリアル出力
      M5.Lcd.printf("%02X ", b);  // 画面出力
    }
    Serial.println();
    M5.Lcd.println();
  } else { // 返答がない場合、スイッチ確認を促す
    print_log("No Response. Check M0/M1 Switch.");
  }
}

// メインループ *********************************************
void loop() {
  M5.update();  // M5ボタン状態更新

  // ボタンA処理
  if (M5.BtnA.wasPressed()) {
    send_message("ON"); // LED点灯コマンド送信
  }
  // ボタンB処理
  if (M5.BtnB.wasPressed()) {
    send_message("OFF"); // LED消灯コマンド送信
  }

  // 受信データ処理
  if (LoraSerial.available()) { // 受信データがあれば
    uint8_t buf[200];  // 受信バッファ
    int len = 0;       // 受信データ長
    // 受信データをバッファに格納
    while (LoraSerial.available()) {
        buf[len++] = LoraSerial.read();
    }
    // 最後の1バイトからRSSI値を取得
    uint8_t rssi_raw = buf[len - 1];  // RSSI生データ取得
    len--;                            // データ本体の長さを調整
    int rssi_dbm = -(256 - rssi_raw); // RSSI換算値計算(データシートより)

    // 受信データ本体を文字列に変換して表示
    char msg[201];  // 終端文字分 +1
    for (int i = 0; i < len; i++) {
        msg[i] = (char)buf[i];  // バイトを文字に変換
    }
    msg[len] = '\0';  // 終端文字を付ける
    data_str = msg;   // 受信データをグローバル変数に保存

    print_log("Recv data: " + String(msg)); // ログ表示
    print_log("RSSI: " + String(rssi_dbm) + " dBm"); // ログ表示
  }

  // 受信データ処理
  if (data_str == "ON") {         // LED点灯コマンド受信なら
    digitalWrite(LED, HIGH);      // 本体LED赤点灯
    send_message("LED_ON_OK!");   // 完了メッセージ送信
    data_str = "";                // 受信データクリア
  } else if (data_str == "OFF") { // LED消灯コマンド受信なら
    digitalWrite(LED, LOW);       // 本体LED赤消灯
    send_message("LED_OFF_OK!");  // 完了メッセージ送信
    data_str = "";                // 受信データクリア
  }
  delay(100); 
}

5.まとめ

LoRa無線ユニット「LoRaE220-JP」を使用して「M5StickC Plus2」で長距離無線通信(遠隔操作でLチカ)する方法をサンプルプログラムを使って詳しく紹介しました。

「LoRaE220-JP」を使った長距離無線通信は、プライベートLoRa(P2P)の仕組みを理解しながら実践できる絶好の教材です。

本記事では、プライベートLoRaの基礎、LoRaE220-JP の仕様、P2P/TT通信モードの違い、設定方法、DIPスイッチによる動作モード切替、そして実際の遠隔Lチカまでを一連の流れで詳しく紹介しました。

「LoRaWAN」とは異なり、「プライベート(独自)LoRa」は自由度が高く、設定次第で用途に最適化できる反面、互換性確保には注意が必要ですが、手軽に省電力な長距離無線通信する手段としては最適と思います。

今回のサンプルプログラムを通じて、LoRa通信の基本構造や設定の重要性、RSSIによる通信品質の判断など、実運用に役立つ知識を身につけることができたと思います。

これを基に、より高度なLoRa通信の応用機器やIoTデバイスの開発にも挑戦してみましょう。

M5StickC Plus2の使い方、初期設定、旧モデルとの違い等サンプルプログラムで詳しく紹介
M5StickCの最新版M5StickC Plus2について、旧モデルとの違いを確認しながら、初期設定や端子配列、機能、使い方をサンプルプログラムで詳しく紹介します。

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