ラズパイPicoのためのArduino IDEのインストール方法と初期設定、使い方紹介

ラズパイPicoのArduinoIDEのインストール アイキャッチRspberry Pi(ラズパイ)
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「ラズパイ(Raspberry Pi)Pico」のための「Arduino IDE」のインストール方法から初期設定、使い方まで詳しく紹介します。

開発環境として設定するボードには公式の「Arduino Mbed OS RP2040 Boards」とPhilhower氏作の「Raspberry Pi Pico/RP2040」があります。

公式の方は初期状態でインストールできるため手軽ですが、他のマイコンボードで作成したプログラムがそのままコンパイルできなかったり、修正も困難な場合があったため、ここでは使い勝手の良かったPhilhower氏作の方を例に紹介します。

一つ一つ画像を交えて紹介していますので、プログラム初心者の方でも以下の手順で進めていけば、インストールから動作確認まで進められると思います。

※2022/8/27 時点の情報です。今後のバージョンアップにより手順が異なる可能性があります。また、OSはWindows10でのインストール方法の紹介となります。

1.Raspberry Pi Picoとは

「Raspberry Pi Pico」とは、イギリスを拠点とする慈善団体によって若者のプログラミング学習を目的に開発されたもので、OSを搭載してパソコンのように使える他の「Raspberry Piシリーズ」とは異なり、OSを搭載する機能はありません。

その代わり、電源投入ですぐに使用でき、スイッチやLEDランプ、モーター、各種センサー、通信機器を接続して、それらを制御するプログラムを簡単に作成して動作確認できるため、組み込み(制御)系プログラミングの学習に最適です。

メイン処理装置のマイコン(マイクロコントローラ)には同財団で開発された「RP2040」が使用されており、下画像のようにUSBコネクタや電源回路、スイッチ、LED等と合わせて1枚の基板に実装されています。
このようにマイクロコントローラーと周辺回路が実装された基板をマイコンボードと呼びます。

ラズパイ(Raspberry Pi) Pico外観

Raspberry Pi Pico」の仕様や端子配列、端子機能、Pythonを使用した開発環境等は以下のリンクで詳しく紹介しています。

ラズパイPicoの使い方を3つの開発環境Python、ArduinoIDE、PlatformIOで紹介
Raspberry Pi Picoの使い方を端子配列からPython(MicroPython)とC言語の開発環境、Lチカ方法まで紹介。PythonはTonny、C言語はArduinoIDEとPlatformIOの3種類で詳しく紹介します。

2.Arduino IDEとは

「Arduino IDE」とは誰でも簡単にプログラミング学習ができるように開発された、イタリア発祥のマイコンボード「Arduino」の開発環境で無償でダウンロードすることができます。

複雑で専門的な知識を必要とするプログラムが「ライブラリ」としてまとめられており、直感的に理解しやすいコマンドでこの「ライブラリ」を使用することで、初心者でも簡単に複雑な動作を実現することができます。

「Arduino」のプログラミングを目的に開発されたものですが、操作性の高さや理解のしやすさ、情報量の多さから、他のマイコンボードのプログラミング環境としても使用されており「Raspberry Pi Pico」にも対応しています。

プログラミング言語は「C言語」をベースにマイコンボードを制御するための「Arduino」独自のコマンドを使用して行います。

マイコンボードを動かしながらプログラミングを進めることで「C言語」も自然に身につくため「C言語」の学習にも最適です。

3.Arduino IDEのインストール方法

「Arduino IDE」のインストール方法は以下の手順になります。
まずは「Arduino IDE」のインストールファイルをダウンロードします。以下のリンクをクリックしてください。

下画像のようなページが表示されます。

Arduino IDEのインストール

ページ内の「DOWNLOAD OPTIONS」の欄で、お使いのOSに合わせてダウンロードファイルを選択します。
Windows10の場合は「Windows win 7 and never」をクリックしてください。


クリックすると下画像のようなページが表示されます。

無償でダウンローできますが寄付をしてダウンロードすることもできます。
無償でダウンロードする場合は「JUST DOWNLOAD」をクリックしてください。

Arduino IDEのインストール

ダウンロードが始まるので終わるまで待ちます。
ダウンロードが終わったらダウンロードしたファイルを開いてインストールしていきます。

お使いのOSによってファイルの開き方は異なります。
「Google chrome」と「Microsoft Edge」の場合はそれぞれ下画像のようになります。

Google Chromeの場合

Chromeの場合は左下でダウンロードの状況が確認できます。

Arduino IDEのインストール

ダウンロードが完了したら下画像のように「開く」をクリックしてください。

Arduino IDEのインストール

Microsoft Edgeの場合

Edgeの場合は右上辺りでダウンロードの状況が確認できます。

Arduino IDEのインストール

ダウンロードが完了したら下画像のように「ファイルを開く」をクリックしてください。

Arduino IDEのインストール

ファイルの場所がわからない場合、ファイルは「ダウンロード」フォルダにあります。
「ダウンロード」フォルダを開くと下画像のようなファイルがあるので、クリックして開いてください。

Arduino IDEのインストール

以下の画面が表示されたら「はい」をクリックしてください。

Arduino IDEのインストール

以下の警告画面が立ち上がった場合は、既にインストール済か旧バージョンの「Arduino IDE」がインストールされています。
「OK」をクリックするとアンインストールするウインドウが立ち上がりますので「Uninstall」から「OK」とクリックして既存の「Arduino IDE」をアンインストールしてください。

Arduino IDEのインストール
Arduino IDEのインストール

新規でインストールする場合は、ファイルが実行されると下画像のようなウインドウが表示されるので、矢印部をクリックしていってください。

Arduino IDEのインストール
Arduino IDEのインストール

下画像のウインドウで保存場所を指定できますが、そのまま「Install」をクリックしましょう。

Arduino IDEのインストール

インストールが始まるので終わるまで待ちます。

Arduino IDEのインストール

インストールの途中で以下のようなウインドウが何度か出て来るので、全て「インストール」をクリックします。

ArduinoIDEのインストール
ArduinoIDEのインストール
ArduinoIDEのインストール

インストールが完了すると「Close」がクリックできるようになるのでクリックして終了です。

Arduino IDEのインストール

インストールが完了するとデスクトップに下画像のようなショートカットアイコンが作成されます。

Arduino IDEのインストール

これで「Arduino IDE」のインストールは完了です。

4.Arduino IDEの起動と画面説明

「Arduino IDE」の起動と開発画面について紹介します。

デスクトップにある以下のアイコンをクリックして「Arduino IDE」を起動してください。

Arduino IDEのインストール

以下のような画面が表示されるので「Arduino IDE」が起動するまでしばらく待ちます。

Arduino IDEの起動と初期設定

しばらくすると下画像のようなウインドウが立ち上がります。
これが「Arduino IDE」のスケッチ(プログラム)作成画面です。

「Arduino IDE」では「プログラム」のことを「スケッチ」と呼びます。
これには「キャンバスに自由に絵を描く(スケッチする)ようにプログラムを作成して欲しい」という開発者の思いが込められています。
Arduino IDEの起動と初期設定

「Arduino IDE」の画面について紹介します。

・コマンドアイコン
 コマンドアイコン①~⑥の機能について紹介します。
 ①検証:作成したスケッチにエラーが無いかを確認します。
 ②マイコンボードに書込む:作成したスケッチをマイコンボードに書き込みます。
 ③新規ファイル:スケッチの新規作成を行います。
 ④開く:作成済のスケッチを開きます。
 ⑤保存:現在のスケッチを保存します。
 ⑥シリアルモニタ:マイコンボードと通信して、取得した情報を表示したり
          データを送信したりする、シリアルモニタ画面を起動します。

・スケッチ(プログラム)作成エリア
 このエリアでスケッチの作成を行います。

・コンパイル、書込み情報表示エリア
 コンパイルや書込み時の進み具合やエラー情報等が表示されます。
 ※コンパイルとは作成したプログラムをマイコンボードに書き込める形式に変換する作業です。

・使用するマイコンボード情報
 通信ポート番号や書き込み対象のマイコンボードの情報等が表示されます。

5.初期設定

「Raspberry Pi Pico」を使用するための初期設定について紹介します。

・環境設定

まず環境設定として「Raspberry Pi Pico」のボード情報を追加できるようにします。
下画像のように「ファイル」→「環境設定」とクリックしてください。

Arduino IDEの起動と初期設定

下画像のように「環境設定」ウインドウが表示されます。
「追加のボードマネージャのURL:」の所に以下のURLをコピーして貼り付けてください。

https://github.com/earlephilhower/arduino-pico/releases/download/global/package_rp2040_index.json
ArduinoIDEのインストール

貼り付けたら右下の「OK」をクリックします。


・ボードの追加

使用できるマイコンボードとして「Raspberry Pi Pico」が選択できるようにボードの追加を行います。

下画像のように「ツール」→「ボード:”ここは使用環境により異なります”」→「ボードマネージャ」とクリックします。

Arduino IDEの起動と初期設定

下画像のようなウインドウが表示されるので検索窓に「pico」を入力します。

下に表示される「Raspberry Pi Pico /RP2040」にカーソルを持っていくと「インストール」ボタンが現れるのでクリックします。

ラズパイPicoのArduinoIDE初期設定
「Arduino Mbed OS RP2040 Boards」は公式のボード設定です。
両方インストールできますが、使い勝手の良さから「Raspberry Pi Pico /RP2040」をおすすめします。

インストールが始まりますが容量が大きいので結構時間がかかります。しばらく放置しましょう。

ラズパイPicoのArduinoIDE初期設定

インストールが終了すると、下画像のように「 INSTALLED」と表示されます。
これでボードの追加は完了しました。「閉じる」をクリックしてウインドウを閉じましょう。

ラズパイPicoのArduinoIDE初期設定

・ボードの選択

プログラミング対象のマイコンボードとして「Raspberry Pi Pico」を選択します。

下画像のように「ツール」→「ボード:”ここは使用環境により異なります”」→「Raspberry Pi RP2040 Boards(2.4.1)」→「Raspberry Pi Pico」とクリックします。

ラズパイPicoのArduinoIDE初期設定

再度「ツール」をクリックすると下画像のように「ボード:”Raspberry Pi Pico”」となり「ツール」の表示項目が増えていると思います。

ラズパイPicoのArduinoIDE初期設定

・シリアルポート(通信)選択

次に「パソコン」と「Raspberry Pi Pico」との通信に使用する「シリアルポート」の選択を行います。

パソコンをUSBケーブルで接続します。環境によると思いますが、私の環境では初めて接続する時には少しコツが必要で、以下の「初めて接続する場合」のように行います。

初めて接続する場合

初めて接続する場合は接続する時に下画像のように「BOOTSEL」ボタンを押しながら接続します。
接続したらちょっと(数秒)待ってからボタンを離しましょう。
ラズパイ(Raspberry Pi) Pico Python開発環境準備

「BOOTSEL」ボタンを押しながら接続して、パソコンに認識されると下画像のように「RPI-RP2」フォルダが開きます(環境によっては開かないこともあります)が「ArduinoIDE」では使用しないので閉じておきます。

ラズパイ(Raspberry Pi) Pico Python開発環境準備

「ArduinoIDE」ではマイコンボードを接続した時点で認識されますが、初回接続の「Raspberry Pi Pico」は認識しないようです。とりあえず通信ポートは選択しなくて良いので[→]ボタンを押して書き込みを実施しましょう。(プログラムも初期のままでも何でも良いです。)

すると書き込みが完了して、通信ポートが選択できるようになっていると思うので、以下の「既に通信設定済みの場合」に進みましょう。

次に接続する時は「BOOTSEL」ボタンを押しながら接続する必要はありません。そのまま接続すれば認識されます。
認識しない場合は「BOOTSEL」ボタンを押しながら接続して上の手順を行ってみましょう。

既に通信設定済みの場合

「Raspberry Pi Pico」を「パソコン」に接続して、下画像のように「ツール」→「シリアルポート」→「COM4(Raspberry Pi Pico)」をクリックします。

「COM4」の「COM番号」はお使いのパソコン環境によって異なります。
ラズパイPicoのArduinoIDE初期設定

シリアルポートをクリックするとドロップダウンメニューは消えます。
正しくシリアルポートが選択されたかを確認するには再度下画像のように「ツール」→「シリアルポート」をクリックすることで確認できます。

選択したシリアルポートの横にチェックマークがついていれば正しく選択されています。

ラズパイPicoのArduinoIDE初期設定

以上で初期設定は完了です。

6.スケッチ(プログラム)例の書き込み

「ArduinoIDE」には「スケッチ例」として「サンプルプログラム」がいくつか準備されています。
試しにLEDを点滅させるプログラムを書き込んで実行してみましょう。


下画像のように「ファイル」→「スケッチ例」をクリックするとたくさんの「スケッチ例」が表示されます。

その中から「02.Digital」→「BlinkWithoutDelay」をクリックすると別ウインドウで「ArduinoIDE」が起動します。

ラズパイPicoのArduinoIDEスケッチ例

表示されたウインドウをスクロールすると、上画像のように「LED_BUILTIN」と書かれた部分があります。
この部分にはマイコンボードに実装されているLED番号を設定します。

「Raspberry Pi Pico」に実装されているLED番号は「25」なので「25」に書き換えます。
書き換えたら[→]ボタンをクリックして書き込みを行います。

書き込みが完了すると下画像のように基板上のLED(緑)が1秒ごとに点滅するのが確認できると思います。

ラズパイ(Raspberry Pi) Pico Lチカ動作確認

7.コピペ(コピー&ペースト)での書き込み

次にサンプルプログラムを準備しましたので、書き込んで動作確認してみましょう。
サンプルプログラムの動作はボタンを押したらLEDが点灯するという「Lチカ」プログラムです。


まず「Raspberry Pi Pico」にはボタンがついていないため、下画像のように「ブレッドボード」と「ジャンパー線」を使用して「スイッチ」を外付けして準備しておきましょう。

ラズパイ(Raspberry Pi) Pico Lチカ動作確認

ブレッドボードには画像のように穴がたくさん空いていて基板を差し込んで使用します。
空いている穴は上画像の場合、隣り合った縦1列(A〜F、G〜L)がそれぞれ内部で繋がっています。

このブレッドボードを使用して「Raspberry Pi Pico」の出力端子「GP20」とスイッチ端子、「GND」とスイッチのもう片方の端子を接続します。これで準備完了です。


次に「ファイル」→「新規ファイル」をクリックすると新しくウインドウが立ち上がります。

ラズパイ(Raspberry Pi) Pico でのArduinoIDEの使い方

サンプルプログラムを以下に準備しました。
コピペ(コピー&ペースト)で「Arduino IDE」に貼り付けていきます。

プログラムのコピーは下の黒塗り部の右上アイコンクリックでもできます。

void setup() {  // 初期設定
  pinMode(20, INPUT_PULLUP); // スイッチ GP20を入力端子(プルアップ)に設定
  pinMode(25, OUTPUT);       // LED GP25を出力端子に設定
}
void loop() {   // メイン処理(繰り返し)
  if (digitalRead(20) == LOW) { // スイッチがONなら
    digitalWrite(25, HIGH);     // LEDを点灯
  } else {                      // スイッチがONなら
    digitalWrite(25, LOW);      // LEDを消灯
  }
}

コピーしたら下画像のように「Arduino IDE」に貼り付けましょう。

ラズパイ(Raspberry Pi) Pico でのArduinoIDEの使い方

貼り付けて[→]ボタンをクリックすると、ファイルの保存画面が開いてくるので適当に名前をつけて保存すると書き込みが始まります。


書き込みが完了すると下画像のようにブレッドボード上のボタンを押すとラズパイ基板上のLEDが点灯するのが確認できると思います。

ボタンOFFでLED消灯
(Raspberry Pi) Pico Lチカ動作確認
ボタンONでLED点灯
(Raspberry Pi) Pico Lチカ動作確認

プログラムの中で使用している「入出力端子」の使い方や条件分岐プログラムの「if文」については以下のリンクで詳しく紹介しています。

入出力端子の使い方(Arduinoプログラミング)「Lチカ」プログラムで詳しく紹介
マイコンボードの端子は電源や通信等用等ありますが、ほとんどが「入出力端子」として使用できます。 「入力端子」は外部の状態を本体に取り込むことができ「出力端子」は本体で処理した結果を外部へ出力することができます。 これらの使い方を紹介します。
動かして学ぶC言語「if文(条件分岐)」の使い方を基本から詳しく紹介
「C言語」の「if文」について紹介します。「if文」は条件によって実行するプログラムを分岐させたい時に使用します。 基本の書き方や使い方を「Lチカ」プログラムで実際に動かしながら楽しく学びましょう♪
これで「ArduinoIDE」を使った「C言語」の開発環境が整いました。
今後はこの環境を使って液晶表示器やフルカラーLED、サーボモーター、ブザー等の使い方も紹介していきたいと思います。

8.まとめ

「ラズパイ(Raspberry Pi)Pico」のための「Arduino IDE」のインストール方法から初期設定、「Lチカ」での動作確認まで紹介しました。

「Arduino IDE」とは誰でも簡単にプログラミング学習ができるように開発された、イタリア発祥のマイコンボード「Arduino」の開発環境で「Raspberry Pi Pico」にも対応しています。

直感的に理解しやすいコマンドでプログラミングできるため初心者のC言語プログラムの入門として最適です。

「Raspberry Pi Pico」に使用する時の開発環境として設定するボードは、公式のものよりPhilhower氏作の「Raspberry Pi Pico/RP2040」が他のマイコンボードのプログラムとの互換性が高いためおすすめです。

最初は公式の方を使って、以前にこのブログで紹介した「M5Stack」や「ATOM」のプログラムを「Pico」へ移行しようとしましたが、うまくいかないことが多く、特に通信系は謎な部分が多かったですがPhilhower氏作の方を使えば少しの修正で使えそうです。

今後は以前紹介した液晶表示器(OLED)やシリアル通信、NeoPixcel(フルカラーLED)、AD変換、RCサーボ等の使い方も紹介していきたいと思います。

開発環境としては書き込みの速さや編集のしやすさを考えると「ArduinoIDE」よりもやっぱり「PlatformIO」の方が効率がいいです。

「PlatformIO」でも標準のボード設定では書き込みできないプログラムがあったのでいろいろ調査中。まとまったらまた詳しく紹介したいと思います。

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